まつのBLOG ~We like vegetables !

野菜が大好きな貴方に
「もっと野菜を知って頂きたくて。」
「もっともっと好きになって頂きたくて。」
そんな願いが貴方に届きますように。

KiMiDoRi研究室

こんにちは!KiMiDoRiの兼子です。

とうとう梅雨入りしましたね。

川内村も連日ぐずついた天気が続いて、なんとなく憂鬱ですが、
去年は空梅雨で、天然記念物モリアオガエルの産卵地、「平伏沼(へぶすぬま)」
の水が干上がってしまったことを考えると、まあいいことなのかもしれません。



話は変わりますが、一つの種類の植物でも、その中にたくさんの種類が
あるのを知っていますか?

花、例えばバラでは、色・形の違うたくさんの品種がありますよね。

野菜もおなじように、一つの作物(レタスやナスなど)
につきたくさんの品種がありますが、
野菜では、色形のほかに、もちろん食べるものですので食味
収入に大きく関わる収量病気耐性、栽培地の環境や、
作型に合わせた生育温度生育速度などを指標に選抜・育種が進んでいます。

普通、沢山ある品種の中から、栽培地や季節に合わせて品種を選ぶのですが・・・

現在、閉鎖型植物工場用品種はないので沢山ある品種の中から施設の環境にあったものを
地道に探しています。

最近の技術ですし、まだまだ規模の小さい業界なので当然は当然なのですが、
現在ある品種の中から適性のある品種を探すのって結構手間で・・・。

たとえば。
ベビーリーフなどでおなじみレッドオークでは↓
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写真の左と右、どちらも同じ種苗会社のレッドオークなのですが
色が全然違うんです。
いつもは左の品種を使っているのですが、右は今年発売になる
新品種、ということで試作してみたところ、この有様。
こんなに違うとは思ってもみませんでした。

ちなみに↓もレッドオーク
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写真ではわかりづらいですが、葉の質感が全然違います
この品種は厚みがあってなめらかです。

品種選びで商品のクォリティーがぐっと変わりますね。
種の値段も平気で2~3倍変わりますが。

レッドオークはそんなに作られている野菜じゃないので、そんなに
沢山品種はないのですが、サニーレタスグリーンリーフなんかは
星の数ほど品種があります(露地でもたくさん作られてますからね、、、)。

現在KiMiDoRiでは15種類程度の野菜を常時作っているので、
適正品種探しはまだまだかかりそうです。

こんにちは!KiMiDoRiの兼子です。

話題的にはちょっと古いのですが…

実は、昨年KiMiDoRiは科学技術振興機構(JST)の委託研究事業に応募し、その課題が採択されました。

補足(今回応募したプログラムの概要):JST復興促進センター仙台事務所、盛岡事務所、郡山事務所に配置するマッチングプランナーが産学官連携支援機関の協力のもとに、被災地企業のニーズを発掘し、これを解決できる被災地を始めとした大学等の技術シーズとマッチングし、産学共同研究を実施します。

KiMiDoRiがどんな研究をするのか、というと
ズバリ課題名「植物工場を利用したイチゴ生産による福島県川内村の震災復興」です。

おおざっぱに言うと、川内村でイチゴ栽培ができるかどうか、どのような栽培体系になるのかの実証研究、といったところでしょうか。

なんで、そんな研究をするのかというと、川内村に人がいないからです(キリッ)。
もちろん、川内村の植物工場は雇用の場の確保、という一面がありますし、川内村では新たな企業誘致も始まっているのですが、家族(あるいは個人)単位で始められる農業の方が、人が集まりやすいですよね。

そこで、単価が高く、加工もできる、6次化しやすい「イチゴ」栽培の話が持ち上がり、さらに川内村は高原で、夏冷涼なので「夏イチゴ、できるんじゃない?」ということから今回の委託研究へと話がつながっていくのですが。。。うまくいくかドキドキです。

研究期間は平成26年1月~平成27年3月、ただいま絶賛育苗中でございます。
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↑鉢上げ直後のイチゴの苗’s。イチゴは、苗がかわいい、花がかわいい、実がかわいいのあざとい蔬菜です。

イチゴ栽培の経過報告は共同研究先との兼ね合いもあるので頻繁には報告できないかもしれませんが、出せる情報はご報告していきたいと思っています!

夏に、「イチゴ、採れました!」のご報告ができるよう、頑張ります。

また、JST復興促進センターが主催するシンポジウム
「復興促進プログラム 特別企画シンポジウム『未来を創る 東北の力』-科学技術の英知・絆の成果-」
に兼子が発表者として参加してまいります。
イベント案内→http://www.jst.go.jp/fukkou/news/pdf/e_20140427pf2.pdf
被災地域の方は参加無料ですので、興味のある方はぜひ仙台まで!


こんにちは!KiMiDoRiの兼子です。

なんだか忙しくしている間に四月も中盤になってしまいましたが、
KiMiDoRiはこの4月2日に創立1周年を迎えました。

工場立ち上げということもあり、バタバタしてしまった1年でしたが、ちょっと総括してみたいと思います!

川内村植物工場 

うれしかったこと編

1.従業員が集まった!
これは本当にありがたいことです。
人がいないと工場が動きませんので…。
一度は全村避難した川内村ですが、現在うちの工場には従業員が20名、しかも年齢構成が若者から60代まで幅広く、当初考えていたより人材が豊かです。若者もお年寄りも帰ってきたくなる魅力が川内村にはあるんですね。
うち13名は川内村の方ということで、村民の雇用の場としてもちゃんと機能できているかな、と思います。
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↑ある日の朝礼。ウエアを着て戦闘準備万端の様子。

2.野菜が売れた!
私は農業系の大学にいたので、野菜ができること自体はそれほど感動しないのですが、作ったものに値段がついて、なおかつ買ってくれる人がいる、というのはまだ慣れなくて、いまだにドキドキします。
最初のころは細々売るだけだったのが、夏にはヨークベニマル様、今年からはCOOP様での取り扱いも始まり、当初想像もできなかったくらいたくさんの人に商品をお届けできるようになりました。
工場の中にいるとなかなか売れている実感はわかないのですが、地元の直売所で声をかけられたり、お手紙などで感想を頂けたりしたとき、誇らしい気持ちとありがたい気持ちでいっぱいになります。
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↑最近、袋デザインも変えました

困惑編

1.大雪
2月の大雪、皆様のお住いの地方は大丈夫でしたか・・・?
川内村は寒いんですが、雪は少ない地域なので、大雪に対しての防御力は、関東とあまり変わらない程度で、やっぱり大変でした。
もちろん、野菜は無事なんですが、従業員がこれなかったり、物流が止まってしまったり、設備の不具合が起きてもサービスマンがこれなかったり・・・という栽培以外の点で大変なことになってしまいました。
栽培自体は環境に左右されないのですが、営業は左右されっぱなしの2月でした。
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↑自宅から1時間、雪を漕いできたときの図。この後4時間かけて出荷口までの雪かきしました・・・。


2.LED
当工場はLEDをつかった施設としては最大規模なのですが、じつはLEDを光源に使った栽培ってまだまだ研究されつくしていないんです。私もわからないことばかりなのですが、予想以上に、光質(光の色)は植物の生育や形態に影響します!!
なんでだろうと興味深い反面、出荷のこともあるので困惑することも多々・・・。
おちついたらちゃんと研究したいですね!
むしろ研究してくれる学生さんいたら喜んで植物と場所提供しますよ!!


まだまだ細かいことはたくさんありますが、
1年間いろいろありつつも続けてこれたのは皆さんのi(愛)のおかげです。
改めてありがたく思うと同時に、もっと愛される商品、会社になるよう、努力せねば!と気を引き締め、
2年目も頑張っていきたいと思います。

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