みなさまこんにちは😊
青森県のまつのベジフルサポーター
ジュニア野菜ソムリエ
ベジフルビューティーアドバイザーの
欠畑(かけはた)睦子です。

青森は温泉地の数
原泉の数ともに全国第4位!
温泉王国と言われています。
(青森県庁ホームページより)
その温泉水を利用し
栽培している野菜が幾つもありますが、
第一回目は800年もの歴史のある
津軽藩の湯治場として利用されていた
津軽の奥座敷、大鰐町にある
「大鰐温泉もやし」を紹介します。
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「大鰐温泉もやし」は
350年以上も前から栽培されていた
と言われる津軽の幻の伝統野菜です!   
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温泉熱だけで地温を高めた土壌で
温泉水のみを使用し、栽培している
珍しい「もやし」です。
スキー場の麓にある
若手伝承後継者の山崎光司さんご夫妻の
作業場を訪ねました。
ここで山崎さんご夫妻を師とし
「大鰐温泉もやし」伝承後継者として
就業7年目で、さらに若手の
「八木橋もやし」八木橋祐也さん
と順さんのお二人を紹介いただき
作業場を見せていただきました。
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はじめて見る光景に驚きました。
この藁の下に、
もやしが育っているというのです。
そう!私たちが口にするもやしの
ほとんどは水耕栽培ですが
「大鰐温泉もやし」は
珍しい土壌栽培なのです!

土中の縦横に何本かの配管をし
温泉熱だけで栽培しています。
配管の深さや配置、湯量は
一軒一軒違うそうです。
「サワ」といわれる
土床を見せていただきました。
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幅、深さ40〜50センチ、
長さ5メートルの
「サワ」と言われる土床にびっしり!
根から30〜40センチ程の長さの
「温泉もやし」が育っていました。
この日は取材のため分かりやすいように
残してくれていました。
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収穫作業を見せていただきました。
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豆の種類は門外不出の
地域在来の小粒種「小八豆」です。
この豆でなければ
美味しい「温泉もやし」には
ならないそうです。  
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1日5升の豆を 2〜3時間かけて
撒き仕上げ、1週間程度で40キロ程の
もやしが収穫できます。
全ての豆が均一に成長するよう
発芽までの4日間は温泉水をかけ
30度という温度を保つには
熟練を要します。

以前食べたことのある
「階上早生」という細く長い
「蕎麦もやし」も栽培していますが、
今回はお目にかかれませんでした。

収穫された「温泉もやし」は
温泉水の温度調整をし二度洗浄!
仕上げまでの全ての工程で
温泉水を使用するというこだわりです。
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収穫後の「サワ」の土は
綺麗に取り除き
新しい土で次なる収穫の準備をし、
ひとサワごとに場所を変えながら
連作障害を防ぎます。
また「温泉もやし」は
黒土で育てていますが、
一度栽培に使った土は
専用の穴で一年間休ませ、温泉水をかけ
再び栽培出来るよう養分を蓄えます。
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藁で束ねられた300gの
「温泉もやし」は
地元の温泉&道の駅
「鰐comeワニカム」に出荷されます。
   
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私も購入してみました。
子供の頃、嗅いだことのある野菜むろの
匂いがし、懐かしさを感じます。
水耕栽培のもやしに比べ、
カルシュウム、リン、鉄分、
温泉水に含まれるミネラルも加わり、
ビタミンB・C・Eも豊富で、
発芽することで
大豆の2倍程の栄養価が期待されます。
雪深い北国の貴重な栄養素となる
冬の野菜なのですね〜

サクサクとした食感と
豆の香りがとても良く、主におひたしや
味噌汁、油炒めで
食べられていたようですが、
現在は和・洋・中と、レシピも豊富で
大鰐町のホームページでも見られます。
http://www.town.owani.lg.jp/
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「温泉もやしの」長さを生かして
素麺風にトマトを加え
ナンプラースープでいただきました。
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もやしといえばナムル!
ごま油・塩・ガラだしで和え
タコと一緒にいただきました。
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こうして山崎光司さんから、
さらに二人の若者へと継承され
「大鰐温泉もやし」という
伝統野菜の歴史が続いていくことに
嬉しさを感じ、
応援していきたいと思いました。
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都内百貨店で購入できますが、
ぜひ、大鰐町まで足を運び、温泉と
「大鰐温泉もやし」を
堪能してみてください。

青森県の まつのベジフルサポーター
ジュニア野菜ソムリエ
ベジフルビューティーアドバイザーの
欠畑睦子でした。