兵庫県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエ
フードライターの坂田理恵です。

兵庫県丹波市周辺では
ぶどうの最盛期を迎えています。
青垣町ぶどうの栽培を手がける
東紫園さんをお訪ねして
お話を伺いながら、ぶどう狩りも
楽しんできました。

今日は丹波ぶどうの魅力を
たっぷりお伝えします。
IMG_6388_m
丹波」と聞いて、京都なの?
それとも兵庫なの?という疑問を
お持ちになるかたも
いらっしゃるのではないでしょうか。

実は、江戸時代まで、現在の
京都府の一部、兵庫県の一部、
そして大阪府北部を含めた地域を
丹波国」とよんでいました。
IMG_6436_m
明治時代に行われた廃藩置県により
丹波国は分断され、
その後、市町村合併を経て、現在
丹波の名称を使用しているのは
京都府・京丹波町と兵庫県丹波市。

そのため、「京都の丹波」と
兵庫の丹波」が存在するのですね。

ちなみに、黒豆でその名を知られる
丹波篠山は、兵庫県篠山市になります。

黒豆の他にも小豆や栗の栽培も
さかんですが、兵庫の丹波は
ぶどうの産地でもあるのです。
IMG_6428_m
東紫園さんでは、6品種を栽培。
大粒系の紫玉、藤稔、ピオーネ、
そしてぶどう狩りで味わえるのは
ハニーブラック、多摩ゆたか、
ハニーシードレスです。
IMG_6426_m
今年のぶどうは、一段とコクがあり
味わい深いものに仕上がったと胸を張る
仙水隆さんと芦田哲さん。
おふたりは共同経営者として東紫園
切り盛りしておられます。
IMG_6392_m
ぶどうは、甘さと酸味のバランスが大切
そして深いコクをあわせもつことが
おいしさの条件。

秋から冬にかけて
丹波市は盆地特有の朝霧に包まれ
潤いに満ちた空気が、農作物にも多大な
恵みをもたらします。
そんな地域の風物詩を名に冠し
東紫園のぶどうは
朝霧ぶどう」として販売されています

さぁ、それではぶどう園へご案内します
IMG_6425_m
こちらでは、研究を重ねた秘伝の
ぼかし肥料を毎年1月頃から与え
4月頃には葉を剪定したり、
その後は果実の成長を促すために
摘粒作業を行います。

6月の終わりには病害虫予防のために
袋かけを行いますが、一連の作業には
兵庫県の神戸や明石、西宮などから
15名程度のボランティアが駆けつけ、
お手伝いをしてもらうのが
恒例となっているのだそう。
IMG_6420_m
ぶどう狩りで味わえる品種のひとつ
ハニーブラック

1994年(平成6年)に農林水産省育成
農作物新品種に登録されたものです。
「巨峰」から選抜・育成されたもので
甘みが強く酸味が穏やかなのが特長。
IMG_6399_m
果汁は少なめで、しっかりと実が
詰まった印象。食べごたえも充分です
ぶどう狩りの際は、最初にたくさん
取らずに一房ずつ食べてくださいね。
かなりのボリュームがありますので
お気をつけください(笑)

樹や幹はしっかりと太く、はさみで
刈り取る時にも、なかなか大変なので
充分に注意が必要です。
IMG_6406_m
次にタマユタカ(多摩ゆたか)
摘み取ってみました。

「白峰」から選抜・育成され
1996年(平成8年)に品種登録。
マスカットのような清々しさです。
IMG_6405_m
甘みはさっぱりとしていて、酸味との
バランスも上々。果汁は多めで
いくつでも食べられてしまいます。
3人でぶどう狩りをしたのですが
次々と手が伸びて、あっという間に
一房完食しました。
IMG_6413_m
ハニーシードレス
1993年(平成5年)に品種登録。

多摩ゆたかに似ていますが
果粒が小さめ。
食味のイメージは紫色の小粒で
おなじみのデラウェアに
近いかもしれません。
IMG_6412_m
香りがよく甘さにも富んでいますが
酸味は控えめのようです。
糖度は、高いものでは20度近くに
なるものもあるといいます。

東紫園さんのぶどうは
ハニーシードレスだけでなく
どの品種も糖度は高めで
こだわりの肥料や
日々研究を続けておられる
栽培技術が功を奏しているのかも
しれませんね。
IMG_6432_m
ぶどう狩りで楽しめる
ハニーブラック、多摩ゆたか
ハニーシードレスの3種のほか
量り売りで購入できるものも。

この日は大粒の藤稔(ふじみのり)
が販売されていたので
私も購入させていただきました。

量っていただくと約800gでした。
一粒がとても大きくて
ずっしりと重量を感じました。
試食もさせていただきましたが
糖度がとても高くそして酸味との
バランスも秀逸!
DSC_4744_m
ぶどうの表面にはブルームという
白い粉状のものがうっすらと
付いていますが、食べても大丈夫。
ぶどう自身が身を守るために発する
天然のワックスのようなもので
鮮度を見極める基準にもなります。

食べる少し前に冷蔵庫に入れて
適度に冷やしていただくのが
おすすめですが、すでに冷蔵で
送られてきたものや、食べるまでに
日数がかかるようでしたら
ビニール袋に入れて冷蔵庫へ。

どんどん味が落ちてしまいますので
おいしさを逃さないように
早めに食べてしまいましょう♪
DSC_4781_m
そのままぱくっと食べるのが
やっぱりいちばんおいしいですが
何かひと手間アレンジしたいのが
野菜ソムリエの習性でしょうか(笑)

カラフルなミニトマト
モッツアレラチーズと一緒に
ぶどう(藤稔)を並べて
オリーブオイル、塩、こしょうを
パッパッパ。ぶどうの甘みが
味にバリエーションを
もたらしてくれました。
IMG_2251_m
カップに、ヨーグルトと
コーンフレークを入れてぶどうをのせ
ドライイチジクを盛りつけたら
秋色の簡単デザートの完成です。

ぶどうの皮がきれいに
むけていないところが
手作り感満載で
ちょっとおはずかしいですが(笑)
手軽におうちデザートを
楽しんでみてはいかがでしょうか。

短いぶどうのシーズンを
たっぷりとご堪能くださいね。

ぶどう狩りについては
下記をご覧ください。

東紫園
兵庫県丹波市青垣町東芦田2196−1
090-8827-7108(仙水さん)
090-9618-3505(芦田さん)

東紫園ホームページ
http://toushien.com/index.php

兵庫県のまつのベジフルサポーター
野菜ソムリエ フードライターの
坂田理恵でした。