先日、福井県へ視察に行ってきました。

現地では、野菜ソムリエコミュニティ
福井のメンバーのみなさんのご案内で、
とみつ金時勝山水菜を視察。

アクティブ野菜ソムリエで
ベジフルビューティーアドバイザーの
中島早苗さん(写真右から二人目)に、
視察レポートを
お寄せいただきましたので、
ご紹介させていただきます。
13 とみつ金時集合写真
最初に訪れたのは、
日本海に面した丘陵地を利用して、
さつまいもの栽培を手がける
福井県あわら市富津地区の
(株)フィールドワークス

代表取締役・吉村智和さん
(写真・左から三人目)に、
施設内をご案内いただきました。
1 エコフィールドとみつ
吉村智和さんは、
若手生産者5人で作る後継者グループ
エコフィールドとみつ」の
メンバーのおひとりで、
地域貢献にも積極的に参画されている
若きリーダーです。

農地では、トラクターなどの大型重機、
太陽光発電システムを備えた
めずらしい木造のキュアリング貯蔵施設
にも圧倒されました。
3 キュアリング
キュアリング貯蔵とは、
収穫の際などにさつまいもの表面に
できたキズを癒やすための保存方法で、
8月下旬~11月上旬に収穫した土付の
とみつ金時を35度、湿度95%以上の
室内に90時間置き、その後一気に温度を
12度まで下げて湿度を85%にして保存。

表面をコルク化させることで、
適度な水分を含んだまま、約10カ月間
おいしい状態で出荷できます。
この日は約50トンものとみつ金時
出番を待っていました。
4 とみつ金時
若手生産者5人が知恵を出し合い、
安心でおいしいさつまいも作りと
近隣住民の雇用を確保し、
地域コミュニティの活性化を目指す
吉村さん。頼もしい限りです。

富津の豊かな農村風景がいつまでも
続くように、生活者として生産者を
支えていきたい

と語る中島早苗さんに、
とみつ金時のアイデアメニューを
ご紹介いただきました。
7 とみつ金時のポケットサンド
とみつ金時ごろごろポケットサンド
カリッと焼いた食パンに、
粗挽きマスタードを塗り、
蒸したとみつ金時とクリームチーズの
細の目切りを、塩、こしょう、
少量のマヨネーズで和えてサンド。
おでかけランチにもおすすめです。
9 勝山水菜圃場
次に、勝山市北市地区で伝統野菜
勝山水菜の栽培を手がける
伊藤農園を訪問。

暖冬の影響ですっかり茎立ちし、
収穫も終盤を迎えていました。

勝山水菜は、
春を告げる野菜として地元で親しまれ、
江戸時代から密かに種を取り、
大切に守り継がれてきたのだそう。
10 勝山水菜
かたそうに見える太い茎は、
茹でると驚くほど柔らかくなります。
左は郡(こおり)地区の「白水菜
苦味が少なく、適度な甘みがあり淡白。
収穫時期は1月下旬頃~3月下旬頃。

右は北市地区の「青水菜
苦味がやや強く、甘みも多いのが特徴。
ほろ苦さを味わうにはもってこいです。
収穫時期は2月中旬~4月上旬頃。
茎の色の違いを見れば一目瞭然ですね。

積雪のある1月に雪を取り除き、
水を引き込みながら育てるのですが、
想像以上に辛い作業です。

初出荷時には1束約700円
販売されますが、
それでも勝山の人達は購入します。
生産者の苦労を理解しているからこそ
購入するのです。
地元の誇り、愛され野菜ですね。
11 勝山水菜のぼっかけ
勝山の伝承料理『ぼっかけ』を、
中島さんが教えてくださいました。

『ぼっかけ』とは、
炊きたてのご飯に、熱々の汁を
「ぶっかける」が「ぼっかける」に
転じたといわれています。
(参考:勝山市発行「勝山水菜レシピ集」)

雪を栄養に育ち、雪解けの寒さで
甘くなる勝山水菜を使って、
中島さん流にぼっかけをアレンジ。

圃場で松野社長が「花を食べると甘いよ
今、野菜の花は注目されているから
」と
おっしゃられ、おそるおそる口の中へ。
だってほろ苦いと信じていましたから。
ええーーーーーっ!あまぁ~い。

ぼっかけに散らしてみると、
きれいな春の彩りに♪
野菜の花が注目されていることにも
納得できました。
12 勝山水菜圃場集合写真
中島早苗さんから、

今回産地見学に同行させていただき、
地元野菜と向き合うことができ、
たいへん勉強になりました。
自分の目で確かめ、生産者とは
笑顔のお付き合い。大切なことですね。

野菜ソムリエとして何をなすべきか、
宿題をいただいたような気がします。
関係のみなさまお世話になりました。
本当にありがとうございました。


とのご感想をいただきました。
ありがとうございました!

野菜ソムリエコミュニティ
福井
のみなさま
今回の視察では、大変お世話になり、
ありがとうございました。

今後とも、よろしくお願いいたします。