みなさま、こんにちは!

東京都のまつのベジフルサポーター
アクティブ野菜ソムリエの増田智子です。

3月末に愛知県田原市を訪ねました。
地図で見ると、愛知県のカニの爪の形の
手前の方、太平洋に近い側の、
渥美半島です。

常春の渥美から2種類のトマトを
ご紹介します。
  まずは、昔ながらのトマト

「ファースト」!
です。
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(写真提供 Nさん)

ありがとうございます!


田原市は黒潮のおかげで
冬でも温暖な気候に恵まれた
日本有数の農業地域です。

特に、キャベツ、メロンなどは
県内一の出荷量を誇ります。
ファースト系のトマトにおいては、
全国一!

(田原市役所 農政課発行 

「田原市の農業」リーフレットより)

(ファーストトマト については、
愛知県のベジフルサポーター
桜井さちえさん もご紹介されています。 

http://blog.matuno.co.jp/archives/1023174383.html
こちらもぜひご覧になってくださいね)


まずは、愛知県の伝統野菜でもある
「ファースト」を栽培している、
広中秋孝さんのハウスです。
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「ファースト」と聞くと、
懐かしく感じる方もいらっしゃるのでは
ないでしょうか?


ファーストトマト・・・
桃太郎トマトが作られる以前の
日本のトマトの主要品種です。


特徴的なのは、
先がとがったハートの形。
とってもかわいいでしょう?
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けれど、以前はこの尖った形が
流通している間につぶれ、
傷みやすいことから、
青く硬いうちに出荷されることも
ありました。
おいしさより保存性が重視
されたのです…

結果、
完熟出荷できる桃太郎トマトの出現で

ファーストを見かけなくなる時期も
ありました。

近年完熟で収穫・出荷されるようになり
ファーストの本来の味が見直され
はじめています。
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果肉がしっかりとしていて
ゼリー状のところが少なく、
旨みがあって、
酸味と甘みのバランス
がいい

ファーストトマト!

そのまま丸かじり!でもお料理にも

使いやすいんですよ。
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広中さんにファーストトマト作りに

ついてお聞きしました。


ファーストは桃太郎などに比べ
ワガママ!
肥料が欲しい時期と
いらない時期があり、また、
水分調整も同様で
見極めるのが難しい
とのこと。


放っておくと、
すぐに大きくなりすぎてしまったり…
桃太郎などに比べて
形を揃えるのも大変。


そこを見定めて、育てていくのは

まさに職人技!なんですね
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最近のトマトは甘さを追求したものが
多いですが、実はファースト
糖度を9~10度にすることも可能!
なんだそう。
しかし、土耕栽培にこだわっている
広中さんは土を傷めるために
それはしません、と。 

私も実際食べさせていただきましたが、
平均で糖度5.2~5.5度という
広中さんのファースト
十分
甘みもあってバランス良い
旨みの濃い~トマトでした


トマトの旬は夏!と思っている方も
多いかと思いますが、
ファーストは夏の暑い時期は苦手!
玉がゆるみ、おいしいものが
できないんだそう。

冬から春にかけてじっくりと育つ、
3月ごろがベストなんですって。
(収穫は1月~4月ごろ)
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そろそろ収穫が終わるこちらのハウス。
次は夏に向けてメロンへ切り替えです。
広中さんは、夏は メロン、
冬から春にかけて トマト
栽培されています。

メロン
の産地としても有名な田原市

最近では
栽培の難しいファーストから
一年中作ることができる桃太郎
などに変え、
二毛作される方も少なくなってきて
しまっているようです。 
結果、メロンの栽培も減ってきている
・・・と。

広中さんも、田原市のみなさんも、
伝統のあるファースト系のトマト
メロンの栽培も大事していきたい!
とおっしゃられていました。

次回はメロンの時期にも訪れて、
ハウスを見せていただきたいです

           

長くなりますので、
後編に続きます☆

東京都のまつのベジフルサポーター
アクティブ野菜ソムリエの
増田智子でした。

ありがとうございました!