甚大な被害をもたらした東日本豪雨。
中でも大きな打撃を受けた茨城県の
契約産地の状況をご報告いたします。
契約産地の状況をご報告いたします。
【茨城県八千代町地域】
サニーレタスの圃場。

マルチ(白いシート)の汚れている
ところが冠水した部分です。


上の写真は9月16日(水)のもの。
この時点では冠水は解消していましたが、
土壌から水分が抜けず酸欠状態。
日照も不足し、生育が止まっています。
およそ半分が出荷に至らない見込みです。
さらに昨日から雨量50mmの大雨。
台風18号による豪雨150mmの1/3に迫る
雨量に排水が間に合わず、
畑には再び水が溜まってしまいました。
<9月17日の様子>
<9月17日の様子>

以下は、レタスの圃場です。
もともと保水のよい土地で、
近年の旱魃状況には非常に良い環境
でしたが、今回の大雨では仇となり、
なかなか乾燥せずに根が酸欠状態です。
<9月16日の様子>
<9月16日の様子>

そして、同じく昨日からの大雨で
畑には再び水が溜まっています。
<9月17日の様子>
<9月17日の様子>

レタスは結球もしておらず
斑点細菌が発生し、
約半分が出荷に至らない見込みです。

こちらのレタス圃場は
水はけのよい土地にあり、
土の色が明らかに違います。

病気の発生も無く色つやがよく
結球も始まっています。

同じく隣のグリーンリーフ畑。
葉の立ちも良く、順調な生育です。
一部にはこのように
希望の持てる畑もありました

ねぎの圃場。

今年は日照が少ないため、
全体的に根太りが悪く、細いままです。

きゃべつの圃場。

今の段階にしては外葉が少なく
小さすぎる状態にも関わらず
既に結球準備を行い、
上に向かって伸びています。

これにより結球後も肥大が不足し、
小玉傾向が見込まれます。
水分多過で生育環境が悪いため
早く子孫を残そうと
結球に入ってしまっている状態です。
以下は冠水したキュウリハウス。

酸素欠乏によって萎れていると同時に
根腐れの恐れがあり、養分をうまく
吸えずに実も腐りかけています。

一部の樹は、流入した水に
含まれていた菌の影響でしょうか、
冠水地点の根本から枯れてきています。
また、樹勢回復のために養分を使うため
咲いている花も着果しない見込みです。
土の水捌けも悪く地面に青苔が発生し、
このハウスでは出荷はほぼ期待できない
状況です。

八千代地域は、水没は免れたものの
土手の上限すれすれまで水位が上がり、
越水寸前だったとのこと。
以下は同じ場所から撮影した画像です。
大産地の秋冬作が大きな打撃を受け、
長期にわたる影響が予想されます。
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