こんにちは。
京都府のべジフルサポーター
シニア野菜ソムリエ、管理栄養士の
中本絵里です。

2月11日は今年の2月の初午の日
おいなりさんで親しまれている
伏見稲荷大社の初午大祭が
行われました。
京都ではこの日に、
畑菜の辛し和えを
食べる風習があるんですよ。
伏見稲荷初午0

伏見稲荷初午6

 畑菜は京都の伝統野菜。
もとは菜種油をとるために
栽培されていましたが、
春の若菜として
食用にも利用されるようになり、
今の畑菜に改良されました。
 
アクが少なく、辛子和えの他、
煮物、炒め物、和え物、漬物と
使い勝手の良い野菜です。
畑菜


おいなりさんの初午詣には
多くの参詣者が訪れにぎわいます。

伏見稲荷初午1

初詣もたくさんの人でにぎわいますが
初午詣は、また特別です。

御祭神である稲荷大神様が稲荷山に
御鎮座されたのが、奈良時代の
和銅4年(711)2月初午の日だそう。

初午詣は福詣とも呼ばれ、
五穀豊穣や商売繁盛などを祈願し
【しるしの杉】を受け取り帰宅します。
平安時代には、清少納言も
初午に詣でたそうです。

しるしの杉

境内は、朝から人であふれています。

伏見稲荷初午3

商売繁盛で有名なおいなりさんも
もとは、五穀豊穣の神様だそうで
たくさんの野菜が、奉納されています。
yasai4

それぞれに工夫凝らして
奉納されています。
yasai3

あまりの美しさに
たくさんの人が撮影されていました。
(私も、その中のひとりです。)
yasai

この2月の初午の日に、
畑菜を辛子を効かせて食べると
縁起がよいというのが
京都の古くからの習わしです。

畑菜は、
おいなりさんを建立した
秦伊呂具(はたのいろぐ)の
「秦(はた)」にかけて。
 
辛子はおいなりさんに仕える
きつねの好物。
それを組み合わせた伝統料理です。

まだこどもが辛子が苦手なので
我が家では、やはりきつねが好きな
おあげと一緒に煮びたしにしました。
古くからある食文化を
大切にしたいですね。

はたけな

 食文化といえば、伏見稲荷名物というと
おいなりさんや、きつねうどんですが、
すずめ・うずらの焼き鳥も名物です。
すずめの焼き鳥は、
お米を食べてしまうすずめをこらしめる
ためにうまれたとか。
伏見稲荷初午7
ただ、スズメをとる方がおられないそうで
この焼き鳥は、長く続けられない
かもしれないとのこと。
そのままの姿で食べるのには勇気が
いりますが、古くからある食文化が
消えていくのは残念です。

古くからあるものを大事に
していきたいですね。