こんにちは。べジフルサポーターの
中本絵里です。

数日後には、お正月ですね。
皆さんのおうちのお雑煮は、
おすましですか?白味噌ですか?

京都は白味噌のお雑煮です。
具はすべて丸くお餅も丸餅。
丸いのは円満に暮らせる
ようにとの願いからだそう。

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お雑煮に飽きたら、今年は、
京風お雑煮いかがでしょうか?
 
今回は、白味噌のお雑煮にぴったりな
【えびいも】のお話です。
 えびいも

先月、京都府南部の山城で行われた
京のブランド野菜の
産地見学・収穫体験・交流会
に参加しました。
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えびいもは、里芋の一種、
唐芋(とうのいも)の栽培方法を
工夫して作られました。
江戸時代中期の安永年間に、
長崎から持ち帰った唐芋を、
京都の地で栽培されたものです。
 
その際に考案された京料理が、
えびいもと棒だらの炊き合わせ。
江戸中期の当時から伝わる
伝統料理です。
是非、京都にお越しの際は
味わってくださいね。

さて、本題の栽培方法ですが、
本当に手間がかかっています。
肥料と水やりの工夫され、
何度も何度も土を寄せてえびいもの
美しい姿が出来上がるそうです。
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その上、栽培が大変なだけでなく
収穫も重労働。
2人一組で、順番に
えびいもを折らないように
注意しながら掘り起こします。
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えびいも2

大きな、親芋のまわりに、美しい
えびいもが。
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収穫後、手で泥を落とし
縞模様を出して、出荷されるそう。

今回伺ったえびいもの圃場は
雨あがりにもかかわらず
驚くほど土が柔らかくふかふか。
本当に、丁寧に育てられて
この形・美味しさになるのですね。

残念ながら、中心にある親芋は硬く
食べれないそうです。
えびいも3

小さいものは
【えびいもの小いも こえびちゃん】
として販売されています。
小さいけれど、とても美味なんです。
こえびちゃん

手間のかかったこのえびいも。
もし泥が付いたままで入手できたら
泥は落とさずに、乾燥させないように
するとよいそうです。

このえびいもが作り出された
安永年間は、ほんの10年ほどですが
杉田玄白が解体新書を出版したり、
平賀源内がエレキテルの製造をした時代。
そんなころに作り出されたえびいもを
現代の私たちが手にしているのかと
考えると昔の日本人に感謝ですね

美味しいえびいもは、
普段のお食事にもぴったりです。
交流会で、出していただいた
コロッケと豚汁などは美味しくて
オススメですよ。
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来年も、ブログを通して、皆様に
京都のお野菜事情などをお伝えさせて
いただきますのでよろしくお願いいたします。

良いお年を。

*圃場写真を、野菜ソムリエ・管理栄養士の
民野摂子さんよりお借りしました。
ありがとうございます。